知っていますか?夏の熱中症対策

熱中症は、室温や気温が高い中で作業や運動を行い、体の水分と塩分(ナトリウム)などのバランスが崩れ、体温の調節機能が働かなくなり、体温上昇、めまい、体がだるい、ひどいときにはけいれんや意識の異常など、様々な症状をおこす病気です。

家の中でじっとしていても、部屋の温度や湿度が高いために、熱中症になることが報告されています。

熱中症は予防法を知っていれば防ぐことができます。

子どもと高齢者は特に注意を!

子どもは

●汗をかく能力が未熟です

●暑い時にも遊びに夢中になってしまいます

●遊びの最中には、水分と塩分の補給と休憩を心がけてください。

●お子さんの様子をよく観察してください。

高齢者は

●汗をかきにくくなっています

●暑さを感じにくくなっています。

●体温を下げるための体の反応が弱くなっています。

●のどが乾かなくても水分と塩分の補給をしましょう。

●調子が悪いと感じたら、家族や近くの人にそばにいてもらいましょう。

熱中症予防のための体調チェック

あてはまるものがあれば、熱中症に要注意!

□夜更かし等で睡眠不足

□お酒を飲みすぎて二日酔い

□カゼなどで、熱発や下痢がある。

□朝ご飯をしっかり食べてこなかった

□何となく体調が悪い

糖尿病、高血圧症、心臓病、腎臓病のある方は、熱中症対策について、かかりつけ医に一度相談しましょう。

熱中症予防のポイント

暑さ対策

●室温は28度を超えないように、エアコンや扇風機を使いましょう。

●外出するときは涼しい服装で、日よけ対策をしましょう。

●無理をせずに適度に休憩しましょう。

●暑さに体を慣らしていきましょう。

脱水対策

●たくさんの汗をかいたら、のどが乾いていなくてもこまめに水分と塩分を補給しましょう。

●水分と塩分を素早く補給できる経口捕水液をうまく使いましょう。

●日頃から栄養バランスの良い食事と体力を作りをしましょう。

熱中症の分類と対処法


重症度
症状
対処
医療機関への受診
Ⅰ度めまい、立ちくらみ、こむら返り、大量の汗
涼しい場所へ移動、安静、水分、塩分補給
症状が改善すれば受診の必要なし
Ⅱ度頭痛、吐き気、体がだるい、体に力が入らない、集中力や判断力の低下
涼しい場所へ移動、体を冷やす、安静、十分な水分と塩分の補給、かならず誰かが付き添うようにしましょう
口から飲めない場合や症状の改善が見られない場合は受診が必要
Ⅲ度意識障害(呼びかけに対して反応がおかしい・会話がおかしいなど)、けいれん、運動障害(普段通りに歩けないなど)、高い体温
涼しい場所へ移動、安静、体が熱ければ保冷剤などで冷やす
ためらうことなく救急車(119)を要請

熱中症が出たときは

●涼しい場所へ移動し、衣服をゆるめ、安静に寝かせる。

●エアコンをつける、扇風機・うちわなどで風をあて、体を冷やす。

経口捕水療法

経口捕水液を飲んで脱水状態を改善させる方法です。経口捕水液は水分と塩分を速やかに吸収・補給できるように塩分と糖分の配合バランスを調整した飲料です。

たくさんの汗をかいた時は経口捕水液で水分と塩分の補給をしましょう。